料亭で新年会したい

料亭に行ってみたい。

高校のときにドラマ「前略おふくろ様」を観たときからずっと思っていた。

あこがれなのだ。

品のある女将と古めかしい店構え、職人気質な味わいかつ人間味のあるお料理…。

そんな「おもてなし」の象徴である料亭を、ぜひ日本人として

オリンピック前に(オリンピック前である意味は特にないけど)堪能してみたい。

 

そうだ。年も明けた2014年、ここは思い切って、料亭で新年会をやってみようか。

 

 

 

ということで、専門時代の友人たちを集めて同窓会兼新年会を開催することにした。

気を許しあった20代まっさかりだけの新年会。

果たして料亭なんかでやって怒られたりしないのだろうか。

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<ちなみにここにした。上野 韻松亭

 

お店を取ろうといろいろ調べてみると、どうやらどこの店も日曜定休が多いようだ。

世間と呼吸を合わせることも、おもてなしのひとつなのだろうか。

くそ、かっこいいぞ、料亭。

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<奥が深くてのど笛がなるなー>

 

みんなにはスーツかワンピースを着てくるように指示している。

あとは、当日女将に怒られないことを祈るだけだ!

 

 

 

そしてついに待ちに待った新年会の日。

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<三本さんは27万円のスーツ(あまり似合っていなかったが)を着てきてくれた>

 

 

久々に再会した友人たちと積もる話をしながらワイワイとお店に向かうと、

その盛り上がりもつかの間、お店に着くなりその佇まいにみな言葉を失うこととなる。

 

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<ガ、ガチだ…>

 

なんという店構えであろう。まさにザ・料亭。ザ・一般人立ち入り禁止。

ある一定の収入と気品がないと入れない店にしか見えない。

なにがおもてなしだ。どっからどうみても、若いモンは中に入るな。おもてでろ。って感じだ。

 

タジタジと怖じ気づきながらも入口を覗いてみると、

意外にも女将は笑顔で迎えてくれ、意外にもすんなりと部屋に通された。

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<で、でも、な、なんだか、き、緊張するね>

 

なんだ、若いモンだけでも料亭に入れるのだな。案外ちょろいんじゃないか、料亭。

この勢いでボトルでも入れようかと話していたが、さすがに結構いいお値段であそばすでごわすのね。

いい価格設定にろれつが回らなくなってくる。

 

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<満場一致で我に返るわたしたち>

 

お料理が一番安くて一人7,500円。

ボトルを入れるとなると同じくらいまたはそれ以上の値段がかかる。

4人で割ればたいした金額ではないが、お正月とはいえお年玉がもらえない年齢だ。

ここは慎重に1本600円の瓶ビールを入れるしかあるまい。

 

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<ビールは決して貧しい人々の飲み物ではない>

 

このあと、ついに待ちに待ったお料理が次々と料理が運ばれてくる。

説明がめんどくさいので、とりあえず写真を見てほしい。

そしてやや尚早ではあるが、一言で端的に感想を述べよう。

 

期待していたものと違った。

 

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<まあ彩りはきれいなんですけども>

 

例えるなら、サラダランチを食べているような感覚だ。

物足りないというか、「あの、この料理って、これでいいんですかね?」と、

疑念を取り払う間もなく食べ終わる感覚。

 

料亭だからおいしいはずだ。そう思おうという意思はどこかで働いても、

やっぱり口にするたびにやってくる「………?」を隠すことはできない。

みんなも「ねえ、これっておいしいのかな?」といいながら食べていた。

 

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<僕これおいしいのかわかりません、と三本さん>

 

期待していた料亭の味というものが、大幅に想像とズレた。

このみんなのガッカリした雰囲気をどうにかして盛り上げなければなるまい。

幹事である私は、料理が口に合わなかったことを想定して、一つ企画を考えていた。

 

 

 

20代半ばに差しかかったわたしたち。

大物になる前にサインをもらっておこう、だなんてことは同窓会ではたまに見る光景だが、

私の想定では、みんな多分将来大物にはならない。

だからこそ逆に、みんなのサインを見ておきたいと思っていたのだ。

まあ企画というよりは私のワガママである。

 

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<なので無理矢理サインを書いてもらった>

 

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<ここ料亭なんですけどね>

 

「サインなんかこの年になって書いたことないよ〜」といいながらも

みんなわりとノリノリで書いてくれた。

そうだよな。これが最後のサインかもしれないもんな。

せっかくなので人気投票でキング・オブ・サインを決めようではないか。

 

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<あっさりとマクモさんに決定した>

 

キング・オブ・サインには、マクモさんのサインが選ばれた。

ネットリと執拗で、にゅるにゅるした線がとっても魅力的なサインだ。

これはぜひとも、将来大物になって使ってほしいと思うサインである。

 

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<優勝賞金(ガーゼマスク)の授与>

 

料亭の雰囲気を堪能し、また一つ大人になったわたしたち。

将来大物になっても、もっと高いお店に行けるようになっても、

自分たちは自分たちであり続けたいと強く思った。

料亭でこんなことやれるくらいには。

 

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<いつまでこのテンションでいられるのかがこれからの人生の楽しみだ>

 

ちなみに余談だが、帰りぎわ「お忘れ物ですよ」と女将から

キング・オブ・サインを決めるときに使った紙の花を受け取った。

申し訳ない限りである。

 

 

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