福島県小野新町に、「リカちゃんキャッスル」という
謎のお城があるというウワサを聞きつけた。
磐越自動車道 小野ICを降りてわりとすぐのところに
突如として現れるそのお城は、普通に通りすがっただけだと、
(周辺の森深い雰囲気からして)ラブホテルかなにかと
勘違いしてしまいそうな見た目らしい。
しかしどうやらそれは、女の子なら誰しも一度は遊んだことのある
「リカちゃん人形」のオープンファクトリー(工場)なんだそうだ。
私もこどもの頃、リカちゃんとたくさん遊んだ記憶があるので、
個人的にはかなり気になるスポットである。
さっそく行ってみよう。
(お城だ!キャッスルだ!)
わお! 思っていたよりもでかい! そして立派なお城だ!
このかわいらしい外観で、しかも中に工場があるとは、なんとすばらしい。
さすが、長きにわたって愛される、夢のあるおもちゃだなあと感心する。
(入り口は意外と入り口っぽい)
中に入ると、入り口でさっそくリカちゃんがお出迎してくれる 。
なんと、お出迎えしてくれるのはただのリカちゃんではなく、
リカちゃんのロボットなのである!
すげえ……リカちゃん、結構ぐわんぐわんしてるけど大丈夫なんだろうか……。
動作の不自然さとは裏腹に、かなり陽気なので、余計不安になってくる。
そんな関節の硬そうなリカちゃんを心配しながら奥に進んでいくと、
次のフロアは歴代のリカちゃんや、お店では見られないような
オシャレなリカちゃんがたくさん飾られている展示室が広がっていた。
(初代彼氏、カネ持ってそうだなー)
(ガングロ!リ、リカちゃん!)
(こういう嫌なキャリアウーマンいるよね)
(ピンク髪でもカワイイ)
(バンドメンバー募集中。当方Vo)
(ゴージャスだ。玉のこしにでも乗ったんだろうか)
(これは夢に出るなあ……)
(もはやリカちゃんではない)
(個人的にこれが一番かわいかった)
すごい! あまりにもいろいろなリカちゃんが展示されているので、
すべてを写真におさめることができなかった。
それくらい、すさまじい種類のリカちゃんが展示されているのである。
これは、リカちゃんファンでなくても本当に圧倒されると思う。
あまりの量にリカちゃんゲシュタルト崩壊しそうな勢いだ。
つづいて展示室を抜け、通路のようなところに突入。
そこは、ガラス越しに工場の様子が見られるスペースになっていた。
なるほど! これがオープンファクトリーか!
(マジで工場だ)
そこは、あのメルヘンなお城の外観からはまったく想像できない
超現実的世界が広がっていた。
本当に、マジで工場じゃん!
どうやらリカちゃんファンの間では、この「リカちゃんキャッスル製」の
リカちゃん人形が人気らしい。
まぁたしかに、なんたってメイドインジャパンですからね。
たしかに工場はただの工場であった。がしかし、中の作業の様子を見て、
なぜリカちゃんキャッスル製のリカちゃん人形が愛されるのか
わかった気がする。
そう。1体1体、本当に丁寧に作られているのだ。
リカちゃん人形なんて、たかがおもちゃかもしれない。
でもそれでも、ただのおもちゃだとしても、
少なくとも女の子の一生のうちの何分の1かを一緒に過ごす、
「大切な友達」にも近いおもちゃなのである。
これをこんなに大事に作ってくれているとは……
実家のリカちゃん人形、まだ捨てないでいてくれてるかな。
今度帰ったら、探してみよう。
(テンションが上がって帰り際に着てしまった。リカちゃんロボとおそろい!)
正直、リカちゃんキャッスルという施設にあまり期待していなかったけど、
このようにまんまとリカちゃんの魅力に取りつかれてしまった。
うん。リカちゃん、かわいいよ。
いつの時代も女の子の心をつかんで離さない、そのキュートないでたちは、
今日も私たちにがんばる勇気と希望を与えてくれるのかもしれない。
やっぱりリカちゃんは、この年になってもあこがれの存在なのである。
(リカちゃん誕生秘話本まで読むくらい夢中になってしまった)