今日の午前中のことだ。慌ただしい急ぎの仕事をひと段落させ、トイレへ行き用を足しさぁて残りの仕事もしっかりやるぞ〜と思いながら手を洗いつつ鏡に目をやったところ、さっきまで噛んでいたクロレッツのガムの塊が服の左ポケットのあたりについていた。
…なぜ。トイレに来る前にティッシュにくるんで捨てたと思っていた、あのガムがなぜここに。なぜ前衛的なモチーフのブローチみたいな顔をして今日の私の胸元を彩っているの。
どことなく私のでかい奥歯の形跡が感じられるさっき噛んでいたガムのブローチは、一瞬良さげにも見えたが、それは自分の非を認めたくない私以外の人からしてみたら明らかに服についたガムでしかない。ああ。もうダメ。人として本当にダメです。包み紙があったら私が包まれたい。
私は大雑把で雑で適当なところが大いにあり社会人生活において支障をきたすくらいなのだけれどとはいえまさか服にさっきまで噛んでいたガムが付いているレベルで雑なのだとは思いもせず、事後結構落ち込んでいる。これはむしろ雑を通り越して単に服にガムが付いている人です。ひどい。世界中の雑な自分に苦しみもがく人々に謝罪して回りたいよ。ごめん、私、がんばって丁寧に生きようと意識しているけど、それでも服にさっき噛んでたガムがついてしまうんよ。ねえ神様なんでなの?
人よりもっと丁寧に生きなくてはならないと常々思う。だから私は、生まれつき丁寧な行いが得意で丁寧な暮らすことが容易な人より、丁寧に対しての志が高いと思う。服にガムはつくけど。ポジティブに生きたい。
丁寧への志が高いので春に向けてチューリップの球根を植える予定がある。人の数倍、丁寧にやらないと咲かないと思っている。まじめに。