至極白熱を極める「キング・オブ・ギョラン杯 2013」が、
ついに、ついに準決勝までたどり着いた。
(波乱の予選結果。どの魚卵も奮闘した)
と、いいつつ。
正直、まとめるのに飽きてきている。
平生よりひとつのことが長続きしない私は、ありとあらゆることに飽きてきた。
ハリーポッターは2ページで飽き、ギターを与えられては1カ月で飽き、
会社に勤めては半年で左遷された。
最後のはちょっと違う気もするけども。
今回もそのパターンなのか。いや、でも書かねば気が済まないのもある…
そんなさまざまな葛藤があって、この第3部の執筆が遅れてしまった。
ああ、中間はないものか。
書かねばならぬという想いと、飽きちゃったという心中の、ちょうど中間が。
(はい、結果です)
と、いうことで、準決勝も決勝もすっとばした。
結果だ。キマった。キング・オブ・ギョランの座は数の子に決定したのである。
(数の子本人が一番驚いていたと思われる)
あのいくらと勝負して勝ってしまった数の子。
誰も予想しなかった勝利である。というか、いくらが負けるなんてあり得ない。
その勝因には、ギョランパーティのリスキーなルールが関係していた。
数の子の勝因 – 1
魚卵を食べ過ぎて口が塩辛さのピークだった
これが一番大きい。合計12回(うち手巻き10本)魚卵を食べたお口は、
徐々に塩辛さを増して、味に対する正しいジャッジを下せなくなっていた。
最終的にさっぱりした数の子を選ばざるを得なかったのだ。
これはトーナメントとルールによって縛られた結果と言える。
(シード権を与えられつつも優勝できなかった無念そうないくら)
数の子の勝因 – 2
食べたことがなかった
いくらは定番すぎて、ああ、いくらいくら、程度のものであったが、
数の子は寿司という土俵での初めての味わいだったため、意外なおいしさに意表をつかれた。
とどのつまり、新しい物好きな女子の心を射止めたのだ。
数の子の勝因 – 3
意表をつきにいった
お腹がいっぱいになっていて、だれが言ったかはまったく覚えていないが、
ボソリと「これで数の子が勝ったら歴史がかわりますよね」という声が聞こえた。
私をはじめ、その声をみんな聞き逃していなかった。
そして思ったのだ。
「歴史を変えたい」、と…。
(致命的なことに、実際のトーナメント表は書き方が間違っていたというオチ)
結果としてキング・オブ・ギョランは数の子に決定したわけだが、
どの魚卵も大いに奮闘し、我々の舌に感動と刺激を与えてくれた。
まったく趣旨も方向性も考えていない会だったけれども、
なんだかんだでとてもおいしかったし、なによりすごく楽しめた。
そしてやっぱり最後まで趣旨はわからなかった。
(最後の1本の一コマ。目から魚卵が出てきそうだ。訳:泣けてきた)
食した魚卵1粒1粒にも、心から感謝したいと思う。
地球が丸いのは、魚卵が丸いからだと思えてくるほどに、
以前以上にさまざまな魚卵を好きになることができた。
たとえ明日、塩分で顔がむくもうとももう構わないのだ。
今がおいしければそれでいいのである、と、
魚卵のからみをビールでうるおしながら思った次第である。